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【不動産投資】区分ワンルーム投資が儲からない4つの理由

 不動産投資で人気の高い区分ワンルームマンションですが、区分ワンルーム投資に「待った」をかけます。 ワンルームマンションはリスクが高い上に儲からないからです。

 区分ワンルームで成功したという話をまず聞いたことがありません。そのようなタイトルの書籍も、 結局のところ築浅中古の一棟アパートを購入してようやく資産を拡大したと書かれています。 なぜ区分ワンルームがダメなのか、リスクと利益の観点から理由を述べていきます。



 

区分ワンルーム投資が儲からない理由

 区分ワンルーム投資には特有の様々な事情があり、「投資」としては「悪手」です。 区分ワンルーム投資を辞めておいたほうがいい理由を挙げていきましょう。

 ワンルームはリスク分散効果が全くなく、資産価値も低く、さらに自分でコントロールできない要素が多い点が、 ワンルーム投資をおすすめしない主な理由です。これらを詳しく解説していきます。

 

理由1:区分ワンルーム投資はゼロサムゲーム

 ワンルームマンション投資はゼロサムゲームなため、非常にリスクが高いという理由があります。

 ゼロサムとは、日本語で言うと「全か無か」です。たった1室ですので、 「空室が出る=収入ゼロ」というわけです。

 不動産投資でサラリーマン生活を引退したい方にとっては、「無収入リスク」はなんとしても避けたいところですよね。 しかし、区分ワンルーム投資では必ず「収入ゼロ」という事態が発生します。

 どんなに好条件で好立地で設備も良い物件であっても、入居者が引っ越して、 次の入居者が来るまでにはタイムラグがあります。少なくとも1ヶ月は空室のままです。 その間、家賃収入はありません。

 一棟アパートなら空室が1つ出たくらいでは収入ゼロにはなりません。 これが、区分ワンルーム投資がダメな理由の1つです。

 

理由2:リスク分散効果がゼロ!

 ワンルームマンション投資はリスク分散効果がなく、リスク管理ができないという理由です。

 投資の世界では「リスク分散」が重要です。株式投資では1つの銘柄に絞らず、複数の業界、複数の会社に投資し、 債権投資では日本国債だけでなく米国債、ユーロ債など様々な債権を組み合わせます。 投資信託は株式や債券の詰め合わせセットでできています。

 これは、1つの会社、1つの国が傾いた程度で破産してしまわないための対策です。 株式や債券、投資信託では常識なのに、不動産投資でリスク分散をしない人たちがいます。

 それが区分ワンルーム投資です。

 たった1室、たった1ヶ所の投資では、リスク分散効果はゼロです。 その地域で事件が起きた、その物件が事故物件になったとき、やはり収入が大幅減、ときにはゼロになります。

 多数の地域にたくさんのワンルームマンションを買うならともかく、 そこに至るまではハイリスクな投資だと言えます。

 

理由3:拡大できないから儲からない

 区分ワンルーム投資はたいして拡大できません。 不動産投資は拡大してキャッシュフローを増やしてようやく成功するものです。 つまり、ワンルームマンションは儲からないということができます。

 区分マンションはそもそも、資産価値の大半が「建物」です。土地はほかの所有者全員とわけあう形になりますので、 自分の分の土地は激狭ということです。そして、建物は毎年減価償却し、価値が減っていきます。

 土地の価値はほぼない上に自由に売買もできないし、建物の価値はどんどん減っていく・・・ つまり、銀行が資産として評価してくれません

 ということは、不動産投資を拡大しようと思っても融資を受けるうえでほとんどメリットにならないということです。 不動産投資の基本は、買ったアパートを担保にして次の融資を受け、規模を拡大していくことです。 残念ながら区分ワンルーム投資では担保にならず、融資が受けられません。

 1000万円程度のワンルームマンションを現金で買っていけば、5部屋も持てば十分な収入にはなるでしょう。 しかし、そこに至るまでいったい何年サラリーマンをして、何年貯金を続けなければならないでしょうか。 区分ワンルーム投資は非常に効率が悪いのです。

 

理由4:ワンルームマンションは管理組合次第

 区分ワンルーム投資がダメな理由で最大のものが、投資の成否が管理組合次第になってしまうというところです。

 所有者が複数いるマンションでは、所有者で「管理組合」を組織しなければならず、共用部分(エントランスや外壁等)の修繕や、 修繕費の積み立て、管理会社の選定、マンションのルール作りはすべて「管理組合」で行います。

 ところがやる気のない管理組合だと修繕費をまったく積み立てていなかったり、 「ダメな管理会社」を選んでいたり、共用部分の修繕にやる気がなかったりします。 自分のワンルームをどれだけ魅力的にしても、エントランスや廊下や外壁が汚ければどうしようもありません。

 問題を発見しても、管理組合が「イエス」と言わない限り、自分では何も解決できないことが、あらかじめ決まっているのです。

 ひどい場合はエレベーターの維持修繕費をまったく見込んでおらず、 ある日突然「実はエレベーターの大規模改修が必要になっちゃって・・・1人50万円出してほしいんだけど」 なんてことを言われる場合だってあるわけです。

 自分でコントロールできないリスクがある以上、ワンルーム投資はおすすめできません。

 

REITを買ったほうがマシ!

 区分ワンルーム投資は1部屋貸してもせいぜい家賃10万円がいいところで、 空室が出たら「収入ゼロ」ですから、融資を受けて投資をしてはいけません。 基本的に現金一括でやることになります。

 さて、区分ワンルーム投資の表面利回りはいくつあるでしょうか。 築古オンボロ物件は論外ですので、築浅物件(2000年以降)に限って都内で検索してみると・・・ 表面利回り8%がいいところですね。

 さて、ここから「共益費」や「修繕積立金」を除かなければなりません。そして固定資産税・都市計画税も除きましょう。 手元に残る実質利回りは5%くらいです。

 現金一括払いの利回り5%というと、たとえ2000万円出しても年収は100万円です。 しかもリスク分散効果がなく毎年減価償却で価値が減っていくのにこの有様です。

 不動産投資信託であるREITでも利回りは3~6%あります。 REITは大量の賃貸不動産を所有している投資法人に出資するものですから、リスク分散効果は非常に高いです。 しかも、毎年物件を入れ替えているので価値も減りません。

 区分ワンルーム投資をするくらいならREIT買ったほうがよくね?というわけです。

 REITについて詳しくは不動産投資とREITの比較でも解説していますが、 私はREITすらそんなにおすすめしていません

 

不動産投資は新築一棟か築浅中古一棟

 なぜ新築一棟木造アパートを選んだのかで詳しく解説していますが、 不動産投資は「新築一棟」か「築浅一棟」が大原則です。

 一棟アパートなら空室が1つ出たくらいでは「収入ゼロ」にならない点、融資を受けて不動産投資を拡大できる点、 「管理組合」のように他の所有者に影響を受けない点で、圧倒的に区分ワンルーム投資より優れています。

 それだけではありません。区分ワンルーム投資では現金一括が前提になりますので、1000万~2000万円もの自己資金が必要です。 一方で、一棟アパートなら融資が前提になりますので、自己資金は500万円程度で済みます。

 早くお金持ちになって会社を辞めたいならば、一棟アパートしかないわけです。

 融資のレバレッジ効果については、その差は歴然としたものがあります。 「投資利回り」という概念があります。これは、「収益」を「自己資金」で割った割合のことで、 「自分のお金をいくら増やせるか」という指標です。

 例えば年間家賃収入1000万円稼げる1億円の物件を現金一括で買うと、

 1000万円(収益)÷1億円(自己資金)で投資利回りは10%です。

 一方、自己資金1000万円+融資9000万円(金利2.5%)で購入した場合、年間の返済額は225万円になりますので、

{1000万円(収益)-225万円(返済)}÷1000万円で投資利回りは77.5%です。

 お金が増える速度では、区分ワンルーム投資では非常にゆっくりなのに対して、 一棟アパートなら融資の額によってメチャクチャ速いのです。

 もちろんその分リスクはありますが、不動産投資のリスクは猛勉強することで減らせます。 不動産投資の勉強の仕方というページも用意していますので、あわせて参照してください。

 

区分ワンルーム投資をしたほうがいい場合もある

 ワンルーム投資が「いかなる場合も儲からない」というわけではありません。 原則としては上述の通り「一棟もの」を買うのがベストですが、ワンルームを買ったほうが良い場合もあります。 区分ワンルーム投資が効果を発揮する条件を解説します。

 

将来的に自分が住むつもりの場合

 将来的に自分が住むつもりであれば、区分ワンルーム投資をしたほうがよいでしょう。

 マイホームは減価償却ができず、節税メリットが薄いのですが、人に貸している間は話が別です。 「賃貸中」のワンルームマンションを買って、家賃収入と減価償却の両方のメリットを受け、 空室になったら賃貸に出すのをやめ、自分が住むのです。

 こうすることで空室が出るまでは減価償却の恩恵を受けられますし、 自分で住めば自分の家賃がかからなくなりますので、両方のメリットがあります。

 特に会社を引退して自営業者になると、信用力が低下して家を借りにくくなります。 そのときのために一室ワンルームマンションを買っておいて、 それまでは人に貸しておくというのは、1つの手段としてアリでしょう。

 

お金持ちになりすぎて節税したいとき

 収入が増えすぎると、所得税の最高税率は45%ですので、とんでもない税金が取られてしまいます。 そこで、区分ワンルーム投資をして減価償却を利用し、節税をするという方法があります。

 先にも述べた通り、ワンルームマンションはほとんど土地の価値がなく、代金はほぼ建物代で構成されています。 一方の「減価償却」は建物についてしかできず、土地については減価償却ができません。

 つまり、購入代金のほぼ全額を経費にできるのが区分マンションの大きなメリットです。 高額な区分マンションが飛ぶように売れていくのは実は、このような節税効果を狙った資産家が多いためです。

 しかし、これはとんでもない額の税金を支払うようになったときのためのもので、 不動産投資を拡大している間は特にこのような対策をする必要はありません。 なぜなら、一棟アパートでも「帳簿上は」ほとんど利益がゼロ円になるからです。

 それでも追いつかないほど儲かってしまって、儲かりすぎて仕方がないときに、 区分ワンルーム投資をして経費を計上するのです。 私にとってもまだまだ先の話です。

 

融資が受けられないとき

 融資が受けられないときは、ワンルーム投資をしたほうがよいでしょう。 もちろん「現金一括」が前提です。

 クレジットカードや家賃の滞納などで与信を傷つけてしまった場合、 サラリーマンでない場合、収入が少ない場合など、融資が受けられないとき、 これで不動産投資の道が完全に絶たれてしまったわけではありません。

 不動産投資は融資を受けて「一棟もの」を買うのが最善ですから、いずれは融資を受けられるよう、 与信をきたえていかなければなりません。 この与信は主に「収入」「支払い実績」「所有している資産」で判断されますが、それだけではありません。

 特に不動産投資の場合、「不動産投資の経験」がモノをいう場合があります。 年収400万円からの区分不動産投資で億万長者にあなたもなれる!の著者、 高野氏はこの本の中で「ワンルーム投資の実績が銀行に評価された」と述べています。

 年収400万円というと不動産投資をするにはかなり厳しいラインで、できれば500万円、欲を言えば700万円ほしいのが正直なところです。 ですが、高野氏は年収400万円でありながら、区分ワンルームマンションを現金一括で買い続け、 「不動産投資の経験」を積み上げて融資を受けることに成功しています。

 特にサラリーマンでない場合は与信が悪いため、一棟ものの融資を断られて投資ができない場合は、 現金一括でワンルームマンションを買い進め、まず「不動産投資の経験」を積み上げるのがおすすめです。

 

不動産投資をもっと勉強しよう

 不動産投資は勉強すればするほどリスクがゼロに近づいていきます。 私は不動産投資の本を40冊、ビジネス書を200冊読み、不動産投資セミナーに参加したり、 不動産会社に資料請求をしたり面談を申し込んだりして勉強をしました。

 セミナーや面談では、本やwebサイトに書けない秘密の話が満載です。メチャクチャ勉強になりました。 また、私は「年収500万円以上」「自己資金500万円」と言っていますが、それは市況次第です。 「入社3年」という条件すら、「2年でもいい」という銀行すらあるくらいです。

 最新の環境なら、あなたも今すぐ不動産投資ができるかもしれません。 実際、私も「まだ無理だろ~」と思いながら資料請求して面談を受けた会社で、新築一棟木造アパートを購入できました。 セミナー面談を受けることで、可能性が広がります。